'98.6.12 東北自動車道走行中
時速90km/hでバースト!
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バーストした状態


上原さんとタイヤ交換中平成10年6月12日(金)、東北自動車道走行中に、右側後輪がバーストしてしまいました。
私は、後部座席でくつろいでいたのですが、不自然な揺れはすぐにバーストと気づきました。 すかさず、ハザードを出し、ゆっくり減速しながら左に寄るよう妻に伝えました。 90km/h位の速度が出ていたと思います。
ところが減速するに従い、揺れが激しくなり、大時化(しけ)の中での小型船に乗っているような、もしくはキリモミ状態の飛行機か、といったような、ダッチロール状態になっている様に感じました。それこそ転倒するのではないかという恐怖が一瞬頭の中をよぎった程です。
妻も無意識に車の体勢を立て直そうと努力していたのではないでしょうか。
後輪のバーストにもかかわらず、極端にハンドルを取られているようで、3車線の中央を走行していたのですが左車線に移るのも至難の業の様でした。
完全に車を停止させることが出来たときには、まさに九死に一生を得た思いでした。 数十秒間の出来事ですが、もの凄く長く感じました。

二次災害に会わない様に、子供にも絶対に外に出ないように言い聞かせ、自分も慎重に外に出てみると、同行者(19ftクラスCにお乗りの上原さん)がすぐ後ろでOXをガードするように、しかもタイヤ部分にヘッドライトが当たるように車を寄せて下さっていました。その機転には大変有り難かったです。
タイヤをみると、もの凄い勢いで煙が出ており、熱くてさわれない状態でした。
サイドウォール全体が裂けてしまったタイヤ ホイールからは外れていなかったものの、サイドウォールが全周にわたり裂けてしまっており、あたりはゴムの溶けた異臭がたちこめていました。
発煙筒を焚き、数十m後方に置いてはみたものの、3角停止板を積んでない事に気づきました。ヤバイ!(>_<)

煙がおさまってから、ジャッキアップを試みたのですが、焦っているせいか、一向にジャッキが伸びません。疑問に思い、マニュアルを見たりしたのですが、わかりませんでした。何度となくトライしているうちに、やっと伸びてきました。
所定の位置にセットし、ジャッキアップをしているうちに、なんと車が動いてしまい、ジャッキが外れてしまいました。
もしも前から潜っていたら挟まれる所でした。車止めをしていなかったのが原因です。 サイドブレーキは引いてあったのに...。
自分の車に轢かれたんじゃ、シャレにならないですものね。
本線と路肩の継ぎ目でアスファルトが斜めになっている所だったので、どうしてもジャッキをうまくセットできないため、車を少し動かしてみる事にしました。すると、今度は外れかけたタイヤが、ジャッキを当てる側に挟まってしまい、事態は悪化してしまいました。
またまた上原さんの機転で、危険を承知の上で外れかけたタイヤを外側に引っ張りながら車を動かして、ベストな状態にすることができました。
これで後はジャッキアップして、スペアタイヤと交換という寸法です。
ところが、最大にジャッキアップしても、十分にタイヤを持ち上げることができず、またまた焦りました。
幸い、積んであった廃材をスペーサーにすることで事なきを得ましたが、車載のジャッキを最大に延ばしても完全に持ち上げることが出来なかったのには、かなり焦りました。

錆びついたナットはなかなか外れませんでした。
以前パンクしたときもナットが外れず苦労したのですが、なんと左側(助手席側)は逆ネジで、通常締め混む方向(右回し)に回さないと、ナットが外れないのです。
今回は右側(運転席側)なので問題ありませんでしたが、ELFの場合、注意が必要です。
オプションで取り付けたドックライトは、こんな時にも役立っていました。
車載のレンチにパイプを継ぎ足し、しかもその上に乗らないと外れない位、きつく締まっていました。
ぎりぎりで上がっている高さのため、タイヤをはめ込むのにも一寸苦労しました。また、重いタイヤを持ち上げてネジ穴に合わせるのにはちょっと手間取りましたが、後はスムーズに行きました。

摩擦により発熱&熔け落ちたマッドガード 取り替え後、スペアタイヤの空気圧が低そうなので、PAで空気圧をチェックしてよく見ると、マッドガード(硬質ゴム製の泥ヨケ)が擦れて溶けており、コの字型になっていました。実は一週間前にYMSのイベントへ出かけたとき、たまたま、この部分が少し擦れて減っているのを確認していたのです。

結局、マッドガードを巻き込んでしまったことによる摩擦熱の発生がバーストの原因だと思われます。特に、マッドガードのサイドウォールに当たる部分が、鋭利な形になっていました。

大洗でのオフの帰りにYMSへ行き、事の顛末を話し、危険な目にあった事を訴えてきました。

<後日談>
原因については、マッドガードでは無く、空気圧の不足(他のタイヤで約1.0kg/cm2低下)ではないかというのが有力です。
また、ジャッキについては、YMSでテストして確認してきましたが、メーカー指定のジャッキポイント(2箇所)のうち、1箇所は不十分であることがわかりました。
結局、マッドガードが巻き込まれないように後方から針金で吊すような加工をして貰いました。

上原さんの証言のもと、タイトルの「時速100km/hで..」を「時速90km/h」に変更しました。(^_^);

エルフベースのTボディキャンパーのバーストが多発しています。空気圧のチェックを怠らないようにしましょう。


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