カセットトイレからの漏れ
1999年 夏
カセットトイレのタンクから少量の漏れが発生するようになってしまいました。
最近、キャラバン後の汚水処理時に、カセットの取っ手部に、水が少量たまっていることに気付きました。
はじめは、流水用の水が漏れたのかと思ったのですが、よく見ると消臭剤の色が付いているようなので、タンク内部の汚水であることは間違い有りませんでした。洗浄後、タンク内に水を溜め、車の振動が発生したように振ってみました。
その程度では、特に漏れる箇所は見つかりませんでした。次に更に激しく振ってみると、中央のメインバルブからの漏れと、バネの付いた通気孔みたいなところから漏れることがわかりました。
中央のメインバルブは、OX購入1年後に漏れが発生し、ガスケットを交換したことがあります。しかし、ここからの漏れはタンク外部には漏れず、シャッター上部に一瞬流れ、再びタンク内に戻っています。原因はこのバネの付いた通気孔であると断定しました。よく見ると、以前は容易に動いていたものが、押し込まれた状態のままで動かなくなっていました。あきらかに原因はこれでしょう。
早速、外して見ることにしました。
つかんで45度左回転するだけで容易に外れました。すると、驚いたことに、消臭剤の固まったカスと、○△×や紙等のキッチャナイものがこびりつていて、バネが全く作動しなくなっていました。(@_@) いくらブラシで擦っても奇麗になりません。(;_;)
ここは、簡単に外れる部品なので、通常の処理時に一緒に奇麗にしておかなければいけないのかもしれません。
ところが...。
隙間にブラシを入れて擦っていると、なんと中央のプラスチック製のステムが折れてしまいました。(;_;) 跳ね返りが怖いので、恐る恐るやっていたのもいけなかったのかもしれません。
折れ方をみると、劣化によるものの様です。
写真は、その通気孔の内側の部分です。とてもカラーではお見せできませんので、あえて白黒にしました。(^_^);これではもうお手上げです。早速付属の英文マニュアルを調べてみました。
何故か付属のパーツリストは、形状が違っており、肝心な部分の詳細が載っていませんでした。するとマニュアルとは別にペラ1枚の取説があり、それによるとこのパーツは「Automatic Vent」という物で、タンク内部の圧力を調整する部品の様です。
さらに、通常のメンテナンス時の処理方法を読んでも、この部分の洗浄については一切記述がありませんでした。
再度、カセットトイレをよく見てみると、本体上部にタブが出ており、カセット装着時にこのバルブを押す構造になっています。カセット取り出し時にはバネで戻され、バルブが閉じるという仕組みです。
このバネが戻らないため、バルブが開きっぱなしになって、漏れていたことがわかりました。以下は付属のパーツリストのカセット部分図です。
THETFORD CASSETTE PortaPotti
13. 16380 Holding Tank
14. 16196 Spout assy
15. 16384 Dump Cap assy
16. 16195 Cap Seal & Spout Seal
17. 16175 Lip Seal
18. 16193 Seal Cover & Screws
19. 16176 Vent Plug assy
34. 20339 Vent Seal
写真と、このパーツリストの図を見比べてみると、あきらかに違っているのがわかります。
この部品についてをTHETFORDの輸入元である「カーク産業」http://www4.justnet.ne.jp/~carac/ に問い合わせてみました。
ところが、残念ながらパーツとしての在庫はなく、輸入するしかないとのことでした。納期は2ヶ月とのこと。(@_@)
そこで、メインバルブのガスケットも変形していたので、「Automatic Vent」と合わせて以下の様に注文しました。1.automatic vent 1セット(\3,800.-)
2.Lip Seal 2セット(\650.-×2)
◇◇◇ 注文から予定の2ヶ月が過ぎたので確認のメールを入れたところ、「Lip Sealの値段が間違っていました。正しくは\2,250.-です。」とのこと。ギョエ〜(>_<) 650円ていうから予備用も含めて2枚も頼んだのに...。(-_-;)
ただのガスケットがそんなにするわけはないと思い、再度値段の確認をして貰うように頼みました。
しかし、回答は来ませんでした。結局、Lip Sealの1枚はキャンセルしました。(;_;)注文から3ヶ月、やっと部品が入荷しました。\(^o^)/
手で持っているのが新品です。写真でわかるように、壊れている方はバルブが下がりっぱなしになっています。早速交換しました。
1枚\2,250.-もするLip Seal。メインバルブのところのガスケットです。
YMSでは今でも\1,000.-で売っているのかしら?
右の写真で、左側が新品、右側が変形したLip Seal。わかりづらいですが、ゴムのカエシ部分が波打ってしまい、漏れが激しくなっていました。
冬場に凍結防止用にと上流側にウインドウォッシャー液を入れていたことがありましたが、これが変形の原因の様です。
ウインドウォッシャー液はゴム部品の劣化を早めてしまうようで、原液に近い状態で使用していた時、ワイパーゴムの劣化が早いことに気付きました。交換は、8カ所ものネジを外さなければなりませんが、簡単です。
という訳で、夏に発生した不具合も、なんとか年末までには修理することができました。(^_^)ゞ
「Automatic Vent」についての追記 '2000.8.24「Automatic Vent」は、通常取り外して掃除する部品では無い様です。取扱説明書(英文)にも「この部分を外して掃除せよ」とは書いてありません。
「Automatic Vent」は非常に脆い部品ですので、余程のことが無い限り、外さない様にしましょう。